お墓参りについて

お墓参りとは、古代神話では「死者をお祀る」(後代の供養)として、その後の風習では「死者と出会って、心いくまで会話を交わす」という意味を持っており、お墓での供養によって、「ご先祖様が恩恵をもたらしてくれるという」考えが根付きました。
現在でも、お墓は故人を偲び、お祀りする場所ということには変わりなく、お墓は家族の「心のよりどころ」になる大切な場所なのです。お墓参りを行う意味だけでなく、お墓参りの一般的な作法をご紹介します。
【1】お寺へのお墓参りの前にご本尊像様のお参りを
お墓参りの前にまずお寺の本堂のお寺のご本尊像のお参りをすませてからにします。時間がない場合もせめてお寺のご住職にご挨拶ぐらいはしたいものです。 公営や民間の霊園は宗教自由のところがほとんどですので、ご本尊像へお参りをしなくても大丈夫です。
【2】お墓参りの仕方
近況報告や日頃の感謝の気持ちを伝え、心を込めてお祈りしましょう
お墓参りには特別な作法はありません。先ずはご先祖様に感謝して手をあわせましょう。
- 墓地のお掃除
雑草が生えている際は、最初に草むしりをし、その後に周りをほうきできれいに掃き、ゴミを拾います。汚れたり、コケの生えている墓石は、水をかけながらたわしや雑巾を使い、洗ってきれいにします。香皿(お線香を受ける金属製の皿)、花立もたわしや歯ブラシなどで丁寧に洗います。 - お供え・焼香
墓石に打ち水をし、花立に生花を添えて、水鉢に新しい水を注ぎます。そして故人の好物だった菓子・果物などをお供えし、お線香やろうそくを手向けます。
※最近では、ほとんどの墓地ではお供物はお墓参りや法要が終わった直後に引下げをするようになっています。 - 墓石に水をかけ合掌
合掌礼拝の前に手桶からひしゃくで水をすくって、墓石にかけます。たっぷり墓石の上から水をかけて下さい。お墓は故人が眠り、お参りをされる方々が集う大切な場所ですので、故人を偲び、他人を想いやる気持ちを忘れずに、お墓参りを行いましょう。
※仏教の教えでは、死後の世界の1つに「餓鬼道」があり、なかなか水が飲めない餓鬼が、唯一お墓にかけたお水だけが飲めます。その餓鬼をあわれんで、お水を与えるとの言われから墓石に水をかける習慣の始まりといわれています。
【3】お墓参りの必需品
たわし(金たわしはお墓を傷つけてしまうので、「かめの子たわし」が良いと思います)・歯ブラシ・ほうき・雑巾・バケツ・ゴミ袋、軍手など。お掃除の際には、中性洗剤や研磨剤が入った洗剤は墓石を傷めますので使用しないで下さい。
お供え物としては、お花・菓子・果物・飲み物など、お参りするために数珠・線香・ろうそく・ライターなどあれば良いと思います。当社でもお客様専用の手桶セット(家紋入)や香皿、花立なども販売しております。
※手桶やひしゃくなどは、お寺や霊園で貸して頂ける所がほとんどです。